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“警告ラベルがわかる!” 安全規格講座  「第6回 海外向け製品に貼る警告ラベルは?(Part1)」

2015年3月23日発行

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はじめに

前回の「第5回 警告ラベルをデザインする!(Part 2)」でも安全標識の規格について触れました。今回は、海外の各地域における規格の違いについて具体的に説明します。

各地域の規格

まず、世界の主要4地域の規格について、警告ラベルに関係の深い内容を説明します。
なお、特定の製品や業種に限定される規格については言及しません。

①EU

EU整合規格は全製品を対象とした記載は難しいため、表示・警告関連の規格は含まれていません。
ただし、表示・警告関連の要求事項がある場合は、以下のような規格が引用されます。

規格 内容 概要
ISO 7000 機器に用いる図記号 機器装置用の図記号の国際規格です。
IECウェブストアまたはISOストアに利用登録の申し込みを行い、各種の検索およびナビゲーション機能によって、図記号を表示できます。
(参考)
http://std.iec.ch/graphical-symbols/equipment/db1.nsf/JPwelcome
ISO 7001 図記号 一般案内用図記号 交通施設、観光施設、スポーツ施設、商業施設などの諸施設に使用される案内用図記号の標準。
ISO 7010 図記号 安全色及び安全標識 災害防止、防火、健康上有害なものの情報、および緊急避難のために規定された安全標識の国際規格です。
安全標識の機能により、以下の5つのカテゴリーに分類されます。
①避難方法または緊急設備サイン
②火災安全標識
③義務的なアクション標識
④禁止標識
⑤危険標識
ISO 3864-1 図記号-安全色及び安全標識
第1部:職場及び公共区域における安全色の設計原則
安全標識、安全表示の色、および図形に関する国際規格です。
標識について、境界線の幅の比率、安全色に関する色度座標、および輝度率など、具体的で詳細な情報が記載されています。
ISO 3864-2 図記号-安全色及び安全標識
第2部:製品安全ラベルの設計原則
設置、操作、使用、保守、製品の処分などに関係する安全情報を伝えるためのラベルの設計基準です。
シグナルワードや安全記号、安全情報文の構成ルールなどが記載されています。
ISO 3864-3 図記号-安全色及び安全標識
第3部:安全標識に使用する図記号のためのデザイン原則
安全標識で使用されるグラフィカル・シンボル用の設計原理を規定しています。
ISO 3864-4 図記号-安全色及び安全標識
第4部:安全標識材料の比色及び光度特性
比色定量・測光の必要条件、および作業場所と公共区域の中で使用される安全標識の色の試験方法を規定しています。

②米国

ANSIは米国国家規格協会(American National Standards Institute)の略称であり、同協会が制定する規格をANSI規格といいます。
その中でも、安全標識および警告ラベルに関する規格をまとめたものを「ANSI Z535シリーズ」として制定しています。

規格 内容 概要
ANSI Z535.1 米国国家規格:安全色 危険源が存在する場合、予防措置または適切な行動が取れるように、警告通知する安全色について規定しています。
ANSI Z535.2 米国国家規格:環境及び施設の安全標識 製造業、商業店舗、財物所有者、雇用者などにおいて、それぞれの管理する環境または設備に固有のリスク源に対して警告する場合の指針です。
シグナルワードや安全標識の色や形式について規定しています。
ANSI Z535.3 米国国家規格:安全記号基準 具体的な危険を表示・警告し、危険を回避するための情報を提供する安全記号について規定しています。
ANSI Z535.4 米国国家規格:製品安全標識及びラベル さまざまな製品を使用、操作、保守する人、または製品に近接する人を対象に、危険の可能性を伝えることを目的とした安全標識およびラベルのデザイン、適用、使用、配置方法について規定しています。
ANSI Z535.5 米国国家規格:(一時的危険源に対する)安全タグ及びバリケードテープ 安全タグやバリケードテープのデザイン、使用するための要求事項、および危険源を認識するための統一システムを規定しています。

③日本

日本では国家標準としてJIS規格があり、基本的にはISO/IECやANSIと整合を取る方向でまとめられています。ただし、JIS S 0101などは国際規格と整合していないものもありますので注意が必要です。

規格 内容 概要
JIS S 0101 消費者用警告図記号 消費者用製品とその取扱説明書などに使用する図記号のうち、人体への危害および財物への損害を未然に防止するため、禁止、注意、指示事項などを消費者に視覚的に伝える警告図記号を規定しています。
JIS Z 8210 案内用図記号 職場や施設などの案内用図記号の規定です。
JIS Z 9101 安全色及び安全標識 産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則 ISO 3864-1と同等。
JIS Z 9103 安全色 一般的事項 JIS Z 9101に基づき、国内において安全標識、安全表示などに使用されている重要不可欠な色および色材を加え、安全色を使用するときの具体的な事項を示したものです。
JIS Z 9104 安全標識 一般的事項 JIS Z 9101に基づき、国内で使用される安全標識、安全マーキングのデザインに関する一般的な事項を示したものです。

④中国

中国では、国家として統一が必要とされる技術的な要求について定めたGB規格があります。
任意規格であるJISとは異なり、強制国家標準であるため、これに適合しない製品を「生産、販売、輸入」することは禁止されています。ただし、GB/Tは推奨国家標準となります。

規格 内容 概要
GB 2893 安全色 安全標識および安全表示の色に関する規格です。
GB/T 2893.1 図記号 安全色と安全標示 第1部:安全標示と安全ラベルの設計原則 ISO 3864-1と同等。
GB/T 2893.2 図記号 安全色と安全標示 第2部:製品安全ラベルの設計原則 ISO 3864-2と同等。
GB/T 2893.3 図記号 安全色と安全標示 第3部:安全標示用図記号設計原則 ISO 3864-3と同等。
GB/T 2893.4 図記号 安全色と安全標示 第4部:安全標示材料の色度属性と光度属性 ISO 3864-4と同等。
GB 2894 安全標識と使用ガイドライン 安全標識および安全表示の形式について規定しています。
GB 18030 中国語文字コード集 中華人民共和国が制定した文字コード(文字セット)、フォントに関する要求。

⑤韓国

KS規格は韓国の国家規格で、韓国知識経済部技術標準院(Ministry of Knowledge Economy, Korean Agency for Technology and Standards)が制定するものです。 日本のJIS規格に相当します。

規格 内容 概要
KSA0062 色の3属性による表示方法 表面色の3属性(色相、明度、彩度)に従って表示する方法を規定しています。
KSA3502 安全色使用通則 人に対する危害および財物に対する損害を与える事故・災害を防止して、事故・災害発生などの緊急時に救急救護、避難誘導、防火活動などの迅速な対応が取れるように、安全についての警告や指示、情報などを視覚的に伝達表示するための安全表示色を規定しています。
KSA3510 安全表示 人に対する危害および財物に対する損害を与える事故・災害を予防して、また事故・災害発生などの緊急時に救急救護、避難誘導、防火活動などの迅速な対応が取れるように、安全についての警告や指示情報などを視覚的に明らかに伝達表示するための安全表示を規定しています。

⑥その他

①~⑤で紹介したもの以外にも、国や地域によって、さまざまな標準や規格があります。
例えば、カナダではCSA規格(Canadian Electric Code Part II – Consumer and Commercial Products)の一般的要求事項に、機器本体に貼り付けるラベルの表示事項、取扱説明書、注意書きなどが含まれます。

警告表示の要素と各地域の規格の分類

①~⑤の地域の規格を警告表示の要素ごとに分類し、各規格がどのように対応するかを以下の表に記載します。

次回「第7回 海外向け製品に貼る警告ラベルは?(Part2)」では、これらの規格の具体的な違いや注意点について説明します。

 

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